【会社名】株式会社 ますだ製麺
【住所】〒857-4214 長崎県南松浦郡新上五島町七目郷449番地1
【主な事業内容】五島うどん製造・販売業
【HP】こちら
【取材先】舛田好伸(代表取締役)
美味しいと言ってもらえた声で疲れがふっとんだ
――どんな事業をやっていますか。
五島うどんの製造から販売までやっています。
もともと舛田家の本業はアイスクリーム屋だったんです。夏だけの仕事だったため、冬もできることを探して、親父の弟さんがうどんづくりを始めたそうです。
自分も継ぐつもりはなかったのですが、手伝いにくるようになって、後継もしてほしいと期待をかけてもらったのが最初のきっかけです。
でも最初はうどん作りは朝も早いし夜遅くてたいへんだな~と思っていたんです。そんな時に、物産展に出店して、自分がつくったうどんを試食で出したときに「美味しい!」と喜んでもらえて、それまでの疲れが一気にとれたんです。会長がずっとうどん作りを続けている気持ちもわかったし、その時から自分も「うどん命」になりました。
五島うどんが美味しいのは椿油のおかげ
――ますだ製麺のうどんのこだわりは何ですか。
うどんづくりは、小麦粉と水、海塩を混ぜ合わせる「練り上げ」に始まり、足踏みで生地を延ばし、いくつもの工程を経て、棒状から紐状へと麺を徐々に細くしていきます。その手間暇かけた工程の中で、何度も生地を熟成させます。途中で乾燥と風味を閉じ込めるために、表面に椿油も塗っています。それがちょうどいい具合においしくなる。私は五島産のうどんは美味しいと言われるのは椿油のおかげだと思っています。
また、いろんな種類のうどんもつくっています。例えば、下五島で作っているルビートマトとコラボしたうどん。周りからの声もいただいて色々と試しています。
上五島の郷土料理のひとつが地獄炊き
――五島うどんはどういうふうに食べてもらいたいですか。
上五島の代表的な郷土料理のひとつである地獄炊きが一番うまいです。茹で上げたうどんを大鍋ごと食卓に乗せて、グツグツと煮えたぎる鍋の中からうどんを直接すくって食べる方法です。つゆは焼きあごのだしにつけるか、生卵にからめるのがおすすめ。シンプルで、野趣に富んだ本場上五島ならではの食べ方です。
五島うどんを頑張っている人の半分くらいはうちで習っていた人たち
――みんなに知ってほしいことはありますか。
若い連中に五島うどんの良さ、作る楽しさをひろめていけたらなーと思っています。会長もそういう気持ちで習いにきた人たちに、喜んで教えています。実は、今、五島うどんをがんばっている人の半分くらいはうちで習っていった人たち。ダシの取り方から、店の作り方まですべて教えています。
――社団に期待することがあれば教えてください。
上五島は人口が減って若者がいなくなってしまっています。いろんな角度から見てもらって、島に残る楽しみを知ってもらいたい。五島を一緒に盛り上げていきたいです。