【会社名】合資会社 椿乃
【住所】〒853-0042 長崎県五島市吉田町2498
【主な事業内容】椿油の化粧品、関連製品の開発製造
【HP】こちら
【取材先】竹村美保子(代表)


実は油に、葉はお茶に、捨てるところがない椿

――どんな事業をやっていますか。

椿の化粧品オイルがメインです。椿油は昔から使われていましたが、そのままだと匂いやべたつきが気になるので、もっと使いやすく、良さが伝わるものにしたいという想いで、身体の中からも外からも使えるものを目指しています。

食用としての椿油は、昔から揚げ物用によく使われていて、何度揚げても色が変わらない優秀な油です。今は生のままの利用が多く、野菜と一緒に摂ると、ビタミンの吸収率もアップします。

また、椿は捨てるところがないんです。実は油に。葉はお茶に。木は櫛や良質な炭として利用できます。

もともと肌が弱かった。自分の納得できるオイルづくりに挑戦。

――なぜ椿油の化粧品づくりを始めたのですか。

もともと肌が弱くて、オリーブ油の石鹸を自分でつくっていました。結婚して五島に嫁いできて、五島に昔からある椿油を知り、興味を持ちました。ただ、椿油は食用か髪につけるのがメインで、自分の納得できるオイルづくりに挑戦したいと思ったのが始まり。主婦だったところからスタートして、ようやく最近実現できてきました

――生産にあたり、素材や製法・工法へのこだわりがあれば教えてください。

素材の良さを生かしたつくり方にこだわっています。石けんでは、コールドプロセス製法という非加熱製法でゆっくり時間をかけたり。手間はおしまずにやっています。例えば、他の産地では椿の実を拾う方法が主流ですが、五島では熟した実をすべて手摘みで収穫しているのです。

椿油の本当の良さとは、どんな悩みにも合うこと

――どういう風に使ってもらいたいですか?

椿油の本当の良さを一言でいうと、「万能なオイル」どんな悩みにも、それぞれ合う使い方があります。相談してもらえたら、おすすめの使い方をお伝えできます。もし私が無人島に漂流して、何かひとつだけ持っていけるとしたら、椿油をもっていきます。いざというときの栄養補給にも、肌をきれいに保つ保湿オイルとしても使えるからです。

「椿油のおかげで五島の女性はきれい」を目指したい

――もっとみなさんに知ってほしいことはありますか?

五島は、椿の島というのは認識されています。ただ、昔から使われていた慣習がほとんどで、その本当の良さまでは知られていません。椿油のおかげで五島の女性はきれいなんだと言われるくらいにしたい。私自身もニキビが酷かったけれど、椿油のお陰でどんどん肌がきれいになっているのが証です。

また、椿自体、実は縄文時代の遺跡から出てくるくらい、私たち日本人の生活に昔からきってもきれない深い関係にあります。

――最後に社団に期待することがあれば教えてください。

離島では営業上手な人が少ない分、素朴な人ばかり。ぜひ私たちを上手にPRしていただければと思います。