去る7月5日(金)、今回で4回目となる定時社員総会ならびに懇親会が開催されました。場所は第1回目からお世話になっているグランドニッコー東京台場。当日は暑い中、総勢230名の会員企業・関係者のみなさまにご参加いただきました。

懇親会に先立ち開催された定時社員総会には、理事、会員企業のみなさま合わせて70名を超える方々にお集まりいただきました。

つつがなく総会終了ののち開催された懇親会。こちらは隔年開催のため今回が2回目。
スタートは先ほどの総会で承認されたばかりの理事、監事、顧問の紹介です。

続いて、当協会理事長 千野和利からご挨拶。
地球温暖化による農水産物への影響が現実化していること、新型コロナウィルス、ロシアによるウクライナ侵攻、未曽有の円安といった日本と世界を取り巻く環境の変化から、国内食糧自給率を上げることの必要性、そのために離島および地方の一次産業の基盤整備が喫緊の課題であると述べました。

いっぽう、協会発足時から掲げてきた2つのテーマ――離島及び離島の産品を日本全国へ拡販する、生産基盤の整備――は徐々に成功事例ができてきた。これもひとえに、この場にご参集いただいたみなさまが興味を持ち、ご理解いただき、出口戦略を築くことができたからと深謝。この活動の継続のためにも、地方創生=社会貢献と簡単に捉えず、地方創生を企業の実業のフィールドの中で捉えていただき何らかの利益を得、企業としての社会的存在価値を生み出すものにしていただきたいと、生産者と事業者が互いに利益を得る必要性を説きました。

70歳で現役を引退したとき仕事人人生はこれで終わりだと思っていたが、長崎とのご縁により新たなステージを家内と二人三脚で務めさせていただいている。素晴らしい仲間も増え、この環境に非常に感謝していると話す千野理事長。

続いて、大石 賢吾 長崎県知事よりご来賓を代表してのご祝辞を賜りました。

大石知事は五島市富江町のご出身。ご自身の体験を振り返りながら、生産者の方々の大変さ、島における商売の難しさを理解しているつもりと話されていました。

「長崎離島の方々がここに生まれ、生活できてよかったと思えるような、離島の生活を作っていけるようお力添えをよろしくお願いします」と締めくくる大石知事。

乾杯の音頭は三菱食品(株)代表取締役社長の京谷 裕 氏。
京谷氏からは、盛会のご祝辞に続き同社元代表取締役会長で元協会理事の中野 勘治氏、同じく元常務取締役執行役員で元協会顧問の山本 泰生氏のご逝去の報告とともに、本協会の活動を通じてお世話になったみなさまへのお礼がありました。

中野氏、山本氏のご遺志を継いで初めて五島へ行き、日本が目指すべき食の循環型システムがここにあるのではないかと、そのポテンシャルに驚いたと話す京谷氏。

乾杯!

お料理には、アスパラガス、じゃがいも、真鯛、あごだし、メロン、スイカなど、島の食材をふんだんに活かしたメニューもご用意。会場のみなさまにも島の滋味あふれる豊かな食をご賞味いただきました。

会には長崎県島原市、対馬市、五島市、西海市、新上五島町の各自治体の首長の方々も足を運んでいただきました。

左から、島原市長 古川 隆三郎 氏、対馬市副市長 一宮 努 氏、五島市長 野口 市太郎 氏、西海市長 杉澤 康彦 氏、新上五島町長 石田 信明 氏。代表で野口五島市長にご挨拶をいただきました。

首長のみなさまのご紹介が終わり降壇されると会場が暗転。続いて映像が大きなスクリーンに映し出されました。

島の生産者の方の「声」を中心に構成された、この4年間の協会の活動をまとめた7分超の映像です。離島の美しい風景とともに、これまで出会ったたくさんの方々の思いが伝わってきます。

映像の余韻が冷めやらぬうちに、舞台には生産者の方々の姿が。先ほど映像で見たお顔が並んでいます。

左から、(株)アグリ・コーポレション相田 哲 氏、(株)鯛福丸水産 代表取締役社長 永田 和也 氏、ごと(株)代表取締役社長 木下 秀鷹 氏、(株)中本製麺 代表取締役 中本 茂 氏、壱岐ゆず生産組合 組合長 長嶋 邦昭 氏、壱岐市農業協同組合 営農部長 竹下 真司 氏。

生産者のみなさんの生の声は、熱い思いとともに、島の良さと課題がひしひしと伝わり心に刺さりました。協会もその声を真摯に受け止め、より一層の取り組みにつなげていきたいと思います。

会の締めくくりは(株)万代の阿部 秀幸 代表取締役社長のご挨拶で。

「一緒にやろうという思いのある方と一緒にやりたい。新しいことをしようと一生懸命取り組もうとしている人と一緒にやっていきたい」と心強い言葉をいただきました。

今年、活動5年目に入った当協会。振り返れば、様々な壁にぶつかりながらもたくさんのことがカタチになり、成功事例が次々とできてきました。

これもひとえに、会員企業のみなさまと島のみなさまの連携の賜物です。

今年は活動地域も広がります。離島と地方の振興、創生のためにすべきことはたくさんありますが、一歩一歩実を結んでいけるよう、引き続きのお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。