【会社名】壱岐オリーブ園株式会社
【住所】〒811-5136 長崎県壱岐市郷ノ浦町片原触1190
【主な事業内容】農業生産・オリーブ園運営・オリーブ関連製品の製造
【HP】こちら
【取材先】立山明德(代表取締役)


オリーブの良さ、スーパーフードの魅力に注目

――どんな事業をやっていますか。

主な事業は、建設業や不動産業です。その繋がりで病理学の先生と出会い、オリーブの良さを教えて頂く機会があり、やってみようと思いました。今はオリーブの栽培から加工をしています。オリーブの実は、オリーブオイルや新漬けに。また、実だけでなく、オリーブの葉は近年「スーパーフード」と呼ばれ、健康・美容・癒しに役立つ製品を開発し、取り扱っています。

――オリーブの葉はどのように利用しているのですか。

オリーブの葉には高い抗酸化力を持つ「オリーブポリフェノール」という成分が多く含まれており、ワインの約26倍もあることがわかっています。栄養素を壊さずに粉末化することで、様々な商品の開発を可能にしました。例えば、お茶や料理に使える「オリーブリーフパウダー」をはじめ、長崎産生姜と合わせた「ジンジャーシロップ」、オリーブ葉エキスを配合した化粧品ブランド「ikicael-いきかえる-」などを販売しています。

「人の手で育て、選びぬいたもの」にこだわる

――オリーブを生産するにあたってのこだわりはありますか。

すべて手作業、手作りです。他の産地では収穫に機械を使うのが普通のようですが、うちでは実も葉もすべて1つずつ、1枚1枚、手摘みでやっています。人間の手で、見て触って厳選したものだけを製品にしています。草むしりも除草剤は使わず、手作業でやっています。

また、壱岐は風が強い島。この潮風によって土壌のミネラルが豊富だから、ほかの土地のオリーブと比べても成分はここが1番いいと言ってもらえています。

島の農業を元気にすることで島全体を元気にしたい

――みなさんにどういう風に伝えていきたいですか。

うちでは、利用者に合わせて様々な商品があります。例えば女性には、オリーブパウダーをつかった泡洗顔。おかげで妻は肌がもちもちです。家族連れの方には、手摘み体験などの体験型もおすすめです。今後は年間を通じて楽しめるように、様々な果樹の観光農園もやろうと考えています。体験してみないとわからないこともいっぱいあるので。

――新しいものにどんどん挑戦されている印象ですが、その想いの出どころは。

壱岐に雇用の場を作っていきたいという想いです。まずは自分が取り組む姿を、島内の人にも示すことで、この仕事もお金になるんだと伝えたい。そうして、壱岐で農業に取り組む人を増やしたいなーと思っています。先日は障がい者施設の人にも来てもらって、作業できるか試してもらいました。農業を元気にすることで島全体を元気にしたいですね。

島には埋もれているものがたくさんある。壱岐をオリーブの島に。

―社団に期待することがあれば教えてください。

壱岐の島にも他の島にも埋もれているものがたくさんある。大量生産はできないが、いいものを紹介して広げてもらいたいです。できるかどうかは別にして、ぜひアドバイスがあると嬉しいです。

また、もっと島の人にオリーブの産業があることを伝えていきたいです。土の上を歩くという健康面も一つの目的です。地元の人の元気を作っていきたい。個人ではできることは限られてきますが、地元の人が何人も取り組んでくれることで、壱岐はオリーブの島と言われることを目指しています。