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【(株)マルオト】僕たちにとって島が宝。牡蠣から持続可能な五島の水産業へ

【会社名】株式会社 マルオト
【住所】〒853-2304 長崎県南松浦郡新上五島町荒川郷串木ヶ浦10番地5
【主な事業内容】牡蠣の養殖事業
【HP】こちら
【取材】山田大(営業)


親父とまったくのど素人からのスタート

――どんな事業をやっていますか。

牡蠣の養殖です。親父がヒラメの養殖をしていたが、養殖魚の値段が崩れて、次なる手として真牡蠣の試験養殖をスタートさせました。冬は真牡蠣、夏は岩牡蠣です。

自分は魚が大好きで、魚の仕事に就くと決めて、東京でサラリーマンをしていましたが、ちょうど30歳になったときに、長男だし帰ってこようと思って、親父の事業化に合流しました。

事業化することになってから、ちょうど10年目です。牡蠣はまったくのど素人からの始まりでした。

人は人柄。花は香り。牡蠣は身入り。

――牡蠣の養殖にあたってのこだわりはありますか。

牡蠣は中身が見えずに出荷するからこそ、難しい。「人は人柄。花は香り。牡蠣は身入り。」って言われるくらい、中を開けてみないとわかりません

牡蠣の場合、サンプルを一度料理店に送ると、それ以降はFAX注文がメインになる。例えば、殻が大きくても、中身が小さいことも。そうすると、サンプルと違うと言われてしまうこともありました。でも、本当に良いものは自然と輪になって広がっていきます。大事なのは、注文を継続してもらうこと。そのために、常に美味しいものを届けるための手を抜かないことです

地の利への感謝を忘れてはいけない

――この地ならではのウリを教えてください。

この地、若松瀬戸そのものです。ここは水深が深く、潮の流れが速いから、潮が留まらずに常に循環しています。塩分濃度が他の産地に比べて高く、そのお陰で牡蠣はクリアな味と貝柱の食感がしっかりとする。味に癖がないのがうちのウリです。

――手を抜かないという点で、大事にされていることはありますか。

この地の利を活かして、牡蠣の養殖でお金をいただいているということを忘れてはいけない。だから、海の環境を汚してしまうといいものが作れない。この地の利に感謝しています

島にいると、田舎でかわいそうと言う人もいますが、そんなことはない。僕たちにとってはこの島が宝。

失われている日本の大事な人情に気づかせたい

――今後、思い描いているビジョンはありますか?

首都圏などの商店街やアーケードの一角に無人のアンテナショップをつくりたい。畳一枚のスペースで、五島産のものを並べる。五島から朝送ったもので、五島列島の夕食ができる、みたいな。

あるいはそこで買った魚を近くの飲食店に持っていくと捌いてくれたり、煮つけにしてくれたりするのもいいなあ。食材を通じて、失われている日本の大事な部分、人情を気づかせていきたい。

今、実際に動いているのは、この地の利を活かしたアオサの養殖です。ここで種をつけて育てることができるので、持続可能な水産業をつくっていきたいと思っています。自然のサイクルの中で生産性を高めていきたいです。

――最後に社団に期待することがあれば教えてください。

一次産業は自然を相手にしている分、誰かに任せることができず、気軽に東京に行って営業をするなどの小回りが効かない。そのハンデを補ってもらうために、島の隠れている良さをたくさん発信してもらいたいと思っています。

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